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小さなコーチングの大きなポイント…「簡潔に話す」 5

「簡潔に話す」ための二つ目のポイント、
「相手の言葉以外のメッセージを聞き取る」についてです。

言葉以外のメッセージとは
視線、表情、声、姿勢、ジェスチャーなどに代表される
非言語のメッセージのことで、「ノンバーバルメッセージ」という外語も
(バーバル=言語、ノンバーバル=非言語)カウンセリングや
コーチングあるいは心理学の世界では一般化しています。

この「ノンバーバルメッセージ」を聞き取れるかどうか…
そしてどの程度の正確さでそのメッセージを認識できるか…

相手の行動に変化を生みだす強力なコーチングを
駆使できるかどうかは、この「相手の言葉以外のメッセージを
聞き取る」能力の獲得が最初の目印になります。

なぜ「ノンバーバルメッセージ」の聞き取りがそんなに重要なのか…

それは人が発するメッセージの中では
ノンバーバルメッセージのの占めるパーセンテージが
実は思いのほか高く、それゆえコミュニケーションの質に
決定的な影響を与えるからです。

例えば
「楽しそうに話しているのに目だけ笑っていない」…
逆に「なにも話さないが、終始やわらかく微笑んでいる」…
あるいは「話し方が丁寧すぎてその裏に敵意が隠されているように感じる」
それと対照的に「言葉使いは乱暴だがなぜかその人の声を聞きたくなる」などなど…

日常生活で多々実体験するこの類の現象は
一筋縄ではいかないコミュニケーションの特質と
その背景にあるノンバーバルメッセージの威力を証明しています。

一説では人が発するメッセージのうち
93%がノンバーバルメッセージであるという研究もありますが
これは私の体感ではさすがに大きすぎます。

以前、まったく言葉を知らない国に
一人旅で長期滞在する機会があったのですが
この説のとおりノンバーバルメッセージが93%を占めていれば
「バーバル=言語」はわからなくても、9割以上は表情や声や動作で
その国の人々の意図をくみ取れるはずですが、実際にはいいところ
相手が親切か親切で無いかが判断できる程度でした。

と同時に考えてみれば
相手が「親切か親切で無いかを判断できる」というのは
生きる上ではかなり重要なことであり、この辺をプラスマイナスして
あえて私の体感値を数字にするとコミュニケーションの65%は
ノンバーバルメッセージに依存していることになります。

いずれにしろ「ノンバーバルメッセージ」は
コミュニケーションに含まれるメッセージ量において
相当に大きな割合を占め、かつ決定的な影響を与えることに
違いはありません。

そして…

このノンバーバルメッセージを「聞く」にはいわゆる「センス」が必要です。

ここでいう「センス」とは、
資質とか才能という意味ではなく
「感じる力」という程度の曖昧な言葉ですが、
ノンバーバルメッセージという「見えない情報」を「見る」ための
重要な要素です。

…(続く)

研修委員:黒木雅裕
by y-coach_net | 2008-06-17 23:27 | 黒木さんのコーチング

ブログ… 「コーチはリーダーである。リーダーはコーチである」


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