ブログ… 「コーチはリーダーである。リーダーはコーチである」
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安心と変化のコミュニケーション…「教育の4つのポイント 5」

ポイント④の「ほめてやる」とは、より広い意味で言えば「承認する」ということですが、コーチングなどに関心を持っている人は、その重要性はすでに十分に認識していることと思います。

「承認」を3つに分類して見てみましょう。

①存在承認
②経過承認
③結果承認

①の代表は「挨拶」です。その意味で「挨拶」ほど簡潔かつ明確に他人を承認できる方法はありません。

「こんにちは」と声をかける表情、声のトーン、相手との距離、姿勢、ジェスチャー、タイミングなどがぴったりペーシングできた「挨拶」は、それだけで相手の安心感をもたらし意欲を引き出すことができます。

相手に「私はあなたがそこにいることに気がついている」、そしてさらには「私はあなたがそこにいることを嬉しく思っている」と伝えることができる質の高い「挨拶」は、ある意味究極の「ほめてやる」と言えるでしょう。

しかしこのようにもっとも簡潔かつ明確な承認である「挨拶」ですが、なかなか実用している現場が少ないのも事実です。

なぜなら市場経済のもと、協力と競争のバランスが生活の必要条件となった現代の日本の社会状況では、従来の単純な「承認としての挨拶」だけでは、相手に安心感や変化をもたらすことができなくなっているからです。

共同体ごとの、さまざまな人間関係の距離や質を見極めた上で、「挨拶の温度」を適切に設定しなければ、かえってその共同体の求心力を失わせることになってしまうのが現代の挨拶の難しい点ですが、このことに関してはまた章をあらためて述べたいと思います。

②の経過承認は、相手の「行動の変化」を発見し、それをフィードバックする承認です。

第一に変化への気づきを伝えることで相手を承認し、さらにその変化が相手の心身の向上を示すものならば、その向上という事実も承認として伝えることになります。

「性格」や「出来事への感じ方」という人間の本質は、ほとんど変化しませんし、また変化させるべきものではありませんが、人間の行動は変化します。

行動の変化とは、人間の本質の変化ではなく、逆にその本質を邪魔していた要素を取り除き、前方の視界をクリアにすることによって「視点の変化」を生み出し、新たに進むべき方向を発見し、意欲を持つことにほかなりません。

「経過承認」は、「質問」や「フィードバック」によって明確になった進路へ進み始めたことを、継続的に「ほめてやる」作業です。進んでいることそのものを「ほめられる」ことによって、人間は自信を深め、より速く前進するようになるのです。

③の結果承認は、人が目標に到着した時にかける「終了の宣言」と言えます。

人は無限に「意欲」を維持できる存在ではありませんし、また常に自らの目標を見失いがちな動物です。

状況の変化に伴って、意欲の方向が常に変化する良い意味でも悪い意味でも「柔らかい」生き物ですから、目標に到達した時には、その事実の承認を通して安心感と意欲を再生産させる必要があるのです。

「あなたは、予定通りの結果を生み出した」という事実の承認でもかまいませんし、また「あなたが目標を達成したことに対して私は嬉しく感じている」という、一人称のメッセージで伝える形もあり得ます。

逆に最初に想定した結果が出ていなくても、相手に「あなたは、すでに結果を出している。その結果は予定の何割である」というフィードバックも重要な承認です。どのような形にしても、「相手の成果を目に見える形でフィードバックする」…これが結果承認のポイントになります。

①やってみせる
②言って聞かせる
③させてみる
④ほめてやる

…繰り返しになりますが、相手から意欲や方法を引き出すのが困難な場合、あまり相手の潜在的な可能性に固執しすぎるのも善し悪しと言えます。

長期的な視点では潜在力を引き出すようにコーチング的にアプローチしながらも、迅速な成果を求められている現場では、この「教育の4つのポイント」で学習をリードしていく…

状況に応じてこれらを使い分けて最大の学習効果を生み出すこと…

それこそ現場で実用的な教育を生み出す重要なポイントなのです。

研修委員:黒木雅裕
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by y-coach_net | 2008-11-24 22:59 | 黒木さんのコーチング
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