ブログ… 「コーチはリーダーである。リーダーはコーチである」
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挨拶論 (6)

学校ではよく「きちんと挨拶しなさい」と習う。これがまたちょっと難しい。

先生の言う「挨拶をしなさい」には、実は「先生である私を尊敬しなさい」という命令が隠されている。しかし先生への尊敬はかって国家が学校に与えた架空の権威だ。今の子供たちに先生だから尊敬するというメンタリティは無い。

先生の実体や学校の硬直したシステムまで、あらゆる情報がすべての人間に伝わる今の時代では、尊敬に値する人間であれば尊敬を受ける。そうでなければ軽蔑される。架空の権威はもう使えない。

もうひとつ、もともと挨拶は、利益をもたらす方が受け、利益を受け取るが方がするものだ。その視点から見ても、「きちんと挨拶しなさい」と命令するのはムリがある。生徒は教育サービスを受けるお客だ。本来挨拶すべきは先生の方だ。

一方、学校の先生にも同じフラストレーションがさかさまにかかっている。

子供が本当にお客さんであれば、決まりを守らなかったり、お金を払わなかったりしたら、単に警察に知らせて罰してもらえばすむ。その証拠に、学校で暴れる子供はいるがディズニーランドで暴れる子供はいない。

しかし子供も親も、国が作った学校というシステム上、先生が生徒を簡単には排除できないことを見ぬいている。いわゆる世論も、何か事件があればほとんどの場合学校や先生の責任に転嫁する。だから先生は、いつも立場の防衛に神経をとがらさざるを得ない。

挨拶を指導する声にもつい力が入ってしまう。

そして情報の拡大で頭が良くなった子供たちは、そういうレベルの低い戦略に乗せられることは恥ずかしいことだと気づいている。

先生にいわれるとおり、へたにきちんと挨拶などすれば、仲間からモノゴトの分からない人間と見透かされ軽蔑され仲間はずれになる。子供たちにとってきちんとした挨拶は、いまやむしろ生きる障害なのだ。

「きちんと挨拶しなさい」はどんどん通用しなくなっていくだろう。先生にも子供にも、挨拶の新しい戦略が必要だ。

…研修委員:黒木雅裕
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by y-coach_net | 2009-02-14 00:24 | 黒木さんのコーチング
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