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本の紹介…写真集 東京ディズニーリゾート DREAM

「ディズニーマジック」という言葉がある。

いつだったかディズニーランドに行った時、「ではディズニーマジックは一体どこまで有効なのか?」とふと思いつき観察してみた。

難しく考えることはない。

ディズニーランドを訪れたお客は、ディズニーランドの中で、思わず色々なものを買ってしまう。お菓子やストラップ、高い物になればディズニー工房で作られたフィギュア、帽子やバッジなど…

ディズニーランドで遊び終わって、ゲートを出て電車の駅に向かう。

この時まだお客は園内で買った帽子やバッジをつけたままでいる。もうディズニーランドの私有地を離れているにも関わらずまだ「ディズニーマジック」にかかったまま…

親も子も恋人同士も笑顔をたたえて、無防備に現実の街に向かって歩き出す。

さて電車に入る。まだたくさんの人が帽子をかぶりバッジをつけ、人によっては風船を携えていたりする。親子も恋人も今日の体験を「もうちょっと」反芻しておきたい風情だ。

一駅目。

お客の表情が変わっていく。ディズニーランドから日本の現実へ…笑顔は縮小され僕たちがいつもの街で自分を守るために装着する、無機質な表情へと笑顔の薄皮がはがれていく。

二駅目。

幾人かがミッキー帽をぬぎはじめる。気がつけばあれだけいた「ディズニーランドの住人」が夢と善意、正しさや魔法をおみやげバッグの中にしまい始める。

三駅目。

もう誰1人としてミッキー帽をかぶっている人はいない。これは現実の話だ。乗車してから10分?15分?カボチャの馬車はあっとういう間にただの電車に戻った。

だからといってディズニーマジックが弱くて脆いなどと言いたいわけではない。

むしろ逆だ。ディズニーランドを出てから電車で3駅。距離にすれば10キロ弱…そんなにもディズニーマジック=現実からの逃避力は強力なのだ。

そしてディズニーランドから送られてくる、ほとんどの写真は、まさにそのディズニーマジックというコーティングがかかっている。

アクリルで漂白されたような彼らの写真は、綺麗で安全でそしてちょっとだけ現代という病がかっている。

僕はほとんどディズニーランド関係の写真や映像はもって無くて、また持ちたいとも思ってなかったが、そんな僕が、この写真集「DREAM」に限っては一読してすぐ本屋のレジに持っていくことになり正直びっくりだ。

ディズニーランドが「時代の現実」として描かれている。

今までディズニーがかたくなに許さなかった、ディズニーマジックがはぎとられた生ものとしてのディズニーランド…

当代最高峰の写真家たちが、世界観と技術とそしてその「意志」によってディズニーランドを「ヌード」にしている。

これまでディズニーランドの写真は、いつもその「夢と魔法」によってコントロールされてきた。

そして、たぶんディズニーランド史上初めて、ディズニーランドはその「夢と魔法」を解除され、僕たちの「時代の現実」として写真集のなかに再登場している。

それは思いのほかに美しい。

ディズニーランドの世界観は、コントロールされた完全な世界への固執だ。それは不安な現実に対する鏡写しの理想郷として今後も長らく続いていくだろう。

コントロールされた安全の中に住むか、不安な現実と向き合うかはそれぞれの人の選択だ。

だがこの写真集を見る限り、本当の「DREAM」は、やっぱり「時代の現実」の中に探すしかないのだろうと思う。

…研修委員:黒木雅裕
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by y-coach_net | 2009-08-16 23:14 | 本の紹介
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