人気ブログランキング | 話題のタグを見る

小さなコーチングの大きなポイント…「簡潔に話す」 11

僕は人について
「なぜこんなに不思議な存在なんだろう」と感じる部分があります。

それは人は1人1人が凄く似ているようで実は凄く違うこと。
なのに人は1人1人が凄く違うようでいて実は凄く似ているという事実です。

違う部分はあまりにも違いすぎて重ねようもないほど違う。
似ている部分は全世界すべての人が同じであるほど似ている。

この矛盾に満ちた人のあり方に目がくらむような思いをすることもありますし
競ったり協力したり争ったり共に喜んだりという人のコミュニケーションの
多様性の源をあらためて振りかえさせられる部分でもあります。

「メッセージのポイントを取捨選択する」ことは
この似ているようでいて違う、違うようでいて似ているという
人の属性を活用して行います。

コーチは
クライアントのメッセージの中から
自分の内面に特に深く明確に届いたものを見極め
クライアントのメッセージのポイントとして「記録」していきます。

この時コーチが逆に
自分の内面に浅く曖昧にしか届いていないものを
ポイントとして「記録」してそれをクライアントにリフレインした場合、
それはコーチの「解釈」になってしまいクライアントが受け取りにくいものになります。

ですからコーチとクライアントがお互いの違う部分でしか感じ取れない、
共通の理解にならないメッセージはポイントから切り離していきます。

そしてあくまでもコーチとクライアントが人として似ている部分で感じ合って
明確な共通の理解になったものをメッセージのポイントとして「記録」していくのです。

その意味でコーチは、
それぞれにまったく違う性格や資質や視点を持つ
多種多様なクライアントに対して、できるだけ多くの共通理解を持つための、
「感覚」や「感情」そして「思考」の「幅」が求められることになります。

…(続く)

研修委員:黒木雅裕
# by y-coach_net | 2008-07-05 00:47 | 黒木さんのコーチング

小さなコーチングの大きなポイント…「簡潔に話す」 10

そして「要約」には「思考力」が必要です。この場合の思考力とは、

①メッセージの全体像を把握する
②メッセージのポイントを取捨選択する
③選択したポイントを簡潔で明確な言葉にする

の3つのプロセスのことです

「メッセージの全体像を把握する」には
継続的な集中力が不可欠です。

コーチングには「リフレイン」=「相手の発した言葉をそのまま繰り返す」
という技術があり、クライアントはコーチの「リフレイン」によって
自分の話が正確に聞かれていることを認識し
安心感や承認を得ることができます。

一方コーチにとっても「リフレイン」は重要な技術です。

クライアントの話に先入観なく集中していなければ
コーチは正確な「リフレイン」は行えません。

逆に正確な「リフレイン」を意識することができれば
自ずからクライアントの話に先入観無く集中する
精神状態を維持することができます。

もう一つ重要なのが「質問」です。

メッセージの全体像は多くの場合その始まりは
曖昧でおおまかであまり筋道が立っていない形で表現されます。

ですからまずはその曖昧な言葉を「リフレイン」し、
その次に具体的な「質問」でメッセージを明確な形に切り出していきます。

と同時に深追いは禁物です。

今クライアントが明確にしたくないことへの過剰な質問は
相手の聞く耳(リセプター=受容体)を壊してしまいますので
クライアントの「反射」を「センス」する「ストップ&ゴー」を
より繊細に活用し全体像を把握していくのです。

…(続く)

研修委員:黒木雅裕
# by y-coach_net | 2008-07-02 23:37 | 黒木さんのコーチング

生きる意味

人が生きると書いて「人生」です。

生きることに意味などなく、だた生きることがすばらしんです。

生きてさえいれば、恋もするし、宝くじにも当たるだろうし(私はないが)或は「やりがい」とやらも見つかる。

全ては「生きていること」で始まるし終わりもする。

人生とはいいもんだヨ。

おそらく今は聞く耳などないかもしれないが。

病院にいけば、朝目が覚めるだけで生きている実感を感じる人だっているのに。

何をカンチガイしているの?


雨の日は知った風な口を利きたくなる、ギリシャ悲劇のヒロイン風の相談者を前に、手の置き場所に困った小石川です。
# by y-coach_net | 2008-07-02 14:03 | ほぼ日記

小さなコーチングの大きなポイント…「簡潔に話す」 9

「簡潔に話す」ための最後のポイント、
「相手の話を要約する」についてです。

僕の経験では「相手の話を要約する」力は
コーチングの中で最も大切な能力のうちのひとつです。

クライアントのメッセージを
クライアントがその本当の意味に気づくべき時に
クライアントすら気づかなかったわかりやすい言葉で
クライアントの気づきとなる言葉に変換する…

それが要約です。

「簡潔に話す」ポイントである
「相手の話を正確に聞き取る」
「相手の言葉以外のメッセージを聞き取る」は
この「要約」にいたってクライアントの気づきを生み出す
深いインパクトを生み出します。

「あ、そうか!私はそんなことを考えてたんだ」…
的確な「要約」をうけたクライアントはまだ言葉になってなかった、
自分の感覚や感情そして思考を「気づき」として意識化します。

そして意識化された「気づき」は「行動の変化」の起点です。

「行動の変化を促す」のがコーチングの役割ですから
「要約」の精度がコーチの能力の物差しとも言えます。

…(続く)

研修委員:黒木雅裕

※「小さなコーチングの大きなポイント」をまとめて読まれたい方は
  左側カテゴリ欄内の「コーチング」部分をクリックしてください。
  投稿が時系列で表示されます。
# by y-coach_net | 2008-07-01 22:40 | 黒木さんのコーチング

小さなコーチングの大きなポイント…「簡潔に話す」 8

相手の言葉以外のメッセージを聞き取るには
この「反射」を見逃してはいけません。

「反射」が生まれている時
クライアントはコーチの言葉に何か強い影響を受けています。

「違和感を感じて反発する気持ちが生まれている」
「的確な承認で強い安心感を感じている」
「新しい視点が生まれ深く自分の内面を見直している」などなど…

「反射」を見逃してそのままコーチングをすすめてしまうと
相手の言葉のメッセージと言葉以外のメッセージが
どんどん離れていってしまう可能性があります。

そうなると
クライアントは自分の感覚や感情あるいは思考より
コーチとのコミュニケーションのあり方に注意が集中してしまい
コミュニケーションの沸騰点である「気づき」が生まれる機会が
みるみる減少していきます。

したがってコーチは
相手の「反射」をとらえ、
質問やフィードバックによって
その「反射」の「意味」を確認する必要があります。

「言葉の前に笑顔が出ましたが何か思い出しましたか?」
「今思い切って感情を表現してもらったと感じますが合ってますか?」
「息を詰める印象を受けましたが今の気持ちを聞かせてもらっていいですか?」…

「反射」は、おもに
表情、声、ジェスチャーに現れます。
相手の表情、声、ジェスチャーから「反射」を「センス」したら
必ずその正体を確認すること。

そして大切なのは
もしその「反射」がクライアントの「言葉のメッセージ」と
違うものであったらその二つが統合されるまで質問とフィードバックによる
確認と要約を行いその先のステップにすすまないことです。

僕の経験では
「反射」を適切に切り取って
言葉と言葉以外のメッセージを統合できたとき
多くの場合「コミュニケーションの沸騰点」=「気づきの瞬間」が生まれます。

そういう意味では
「反射」は「リスク」でもあり「チャンス」でもあります。
このリスクをチャンスに変えるためにも「反射」を「センス」したときは
かならず一度立ち止まりコーチとクライアントの認識を共通化しなければなりません。

①クライアントの「反射」を「センス」する
②「反射」の正体を質問やフィードバックで確認する
③確認した「言葉以外のメッセージ」と「言葉のメッセージ」を統合する

「相手の言葉以外のメッセージを聞き取る」ための
このポイントを常に意識しておくため僕はそれを
「ストップ&ゴー」と呼称しています。

クライアントの「反射」という「赤信号」で一度足をとめ
言葉と言葉以外のメッセージが統合されるまでキャッチボールを続け
クライアントの気持ちが「青信号」になってから再び
共に歩き始めるというイメージです。

コーチングを機能させるには
クライアントの「言葉以外のメッセージへの安全確認」が常に必要だということです。

「ストップ&ゴー」で常に安全運転を心がけたいものです。

…(続く)

研修委員:黒木雅裕

※「小さなコーチングの大きなポイント」をまとめて読まれたい方は
  左側カテゴリ欄内の「コーチング」部分をクリックしてください。
  投稿が時系列で表示されます。
小さなコーチングの大きなポイント…「簡潔に話す」 8_d0116079_1543274.gif

# by y-coach_net | 2008-06-30 20:52 | 黒木さんのコーチング

ブログ… 「コーチはリーダーである。リーダーはコーチである」


by y-coach_net