小さなコーチングの大きなポイント…「簡潔に話す」 4
2008年 06月 15日
ピッチャータイプについてですが
なぜ彼らは「聞く」より5倍「話す」のか?
(10倍あるいは100倍ということも…)
という視点で考える必要があります。
ピッチャータイプは
相手の話を聞き、自分が相手の話から
「影響」を受けることに恐怖を感じています。
彼らは基本的に
支配者←→被支配者の関係を作ることで関係の安定を図りますから
相手の話を聞き、その影響を受け、その関係に変化が生まれることは
自らの存在価値を破壊されかねない恐ろしい行為なのです。
その恐怖が背景となって
「ピッチャータイプ」は、自分に変化をもたらしかねない
新しい情報を遮断するために、すなわち相手の話を「聞かない」ために
「話し続ける」ことになります。
しかし「ピッチャータイプ」には、
話し続けることによって、逆に自分をより危険な状況に
追い込んでいることに気がついてないケースも見られます。
例えば、外部の環境が変化し
今までの行動パターンで適応できなくなった時
相手の話を聞き、認識を更新し、行動を変化させられない
「ピッチャータイプ」は急速に存在価値を失うことも多いのです。
ですからピッチャータイプに
コーチング的な意味での「話を聞く」能力を持ってもらうには
①「聞くべき話」と「聞くべきでない話」があることを知ってもらう
②「聞くべき話」と「聞くべきでない話」を区別してもらう
③「聞くべき話」を「聞く」重要さを理解してもらう
必要があるわけです。
意外に思われるかもしれませんが
ピッチャータイプとキャッチャータイプの不安感と恐怖心は
実は本質的には同じものです。
「話す」ことによって与える影響への不安感から
「聞く」ことに専念する「キャッチャータイプ」。
「聞く」ことによって受ける影響への恐怖心から
「話す」ことに専念する「ピッチャータイプ」。
「聞く」にしろ「話す」にしろそこには心理の根源から生まれる
不安感と恐怖心がありだからこそ「相手の話を正確に聞き取る」ことを
難しくしています。
コミュニケーションの不安感と恐怖心についてさらに言えば、
たとえば「大勢の人前で話す恐怖心」は、場合によっては
「死ぬことへの恐怖心」よりもまさると言われます。
人間がその脳の進化の過程で
より高度な協力関係を築く能力を持つ以前、
言いかえれば、人間がより「動物」だった時代には
「目立つ」ことはすなわち「死」を意味していました。
「目立つ」行動は
外敵の攻撃を受ける確率を飛躍的に上昇させ
それだけ「死」の危険性が高まったのです。
人間の脳は
「爬虫類脳」「動物脳」「人間脳」という分類が可能で
人間になっても失われていない人間脳より深いところにある「動物脳」が
「目立つ」行為への危険信号を生み出すのです。
だから「人前で話す」のは「怖い」のです。
考えてみれば
コーチングのトレーニングはそんなこんなの心理的課題を
乗り越えて身につけていく必要があるわけです。
あらためて
①正確な技術の伝達
②継続する仕組みづくり
③意欲に基づいた意志の育成
によって「動物脳」を飼い慣らすことの重要性を感じます。
…(続く)
研修委員:黒木雅裕
なぜ彼らは「聞く」より5倍「話す」のか?
(10倍あるいは100倍ということも…)
という視点で考える必要があります。
ピッチャータイプは
相手の話を聞き、自分が相手の話から
「影響」を受けることに恐怖を感じています。
彼らは基本的に
支配者←→被支配者の関係を作ることで関係の安定を図りますから
相手の話を聞き、その影響を受け、その関係に変化が生まれることは
自らの存在価値を破壊されかねない恐ろしい行為なのです。
その恐怖が背景となって
「ピッチャータイプ」は、自分に変化をもたらしかねない
新しい情報を遮断するために、すなわち相手の話を「聞かない」ために
「話し続ける」ことになります。
しかし「ピッチャータイプ」には、
話し続けることによって、逆に自分をより危険な状況に
追い込んでいることに気がついてないケースも見られます。
例えば、外部の環境が変化し
今までの行動パターンで適応できなくなった時
相手の話を聞き、認識を更新し、行動を変化させられない
「ピッチャータイプ」は急速に存在価値を失うことも多いのです。
ですからピッチャータイプに
コーチング的な意味での「話を聞く」能力を持ってもらうには
①「聞くべき話」と「聞くべきでない話」があることを知ってもらう
②「聞くべき話」と「聞くべきでない話」を区別してもらう
③「聞くべき話」を「聞く」重要さを理解してもらう
必要があるわけです。
意外に思われるかもしれませんが
ピッチャータイプとキャッチャータイプの不安感と恐怖心は
実は本質的には同じものです。
「話す」ことによって与える影響への不安感から
「聞く」ことに専念する「キャッチャータイプ」。
「聞く」ことによって受ける影響への恐怖心から
「話す」ことに専念する「ピッチャータイプ」。
「聞く」にしろ「話す」にしろそこには心理の根源から生まれる
不安感と恐怖心がありだからこそ「相手の話を正確に聞き取る」ことを
難しくしています。
コミュニケーションの不安感と恐怖心についてさらに言えば、
たとえば「大勢の人前で話す恐怖心」は、場合によっては
「死ぬことへの恐怖心」よりもまさると言われます。
人間がその脳の進化の過程で
より高度な協力関係を築く能力を持つ以前、
言いかえれば、人間がより「動物」だった時代には
「目立つ」ことはすなわち「死」を意味していました。
「目立つ」行動は
外敵の攻撃を受ける確率を飛躍的に上昇させ
それだけ「死」の危険性が高まったのです。
人間の脳は
「爬虫類脳」「動物脳」「人間脳」という分類が可能で
人間になっても失われていない人間脳より深いところにある「動物脳」が
「目立つ」行為への危険信号を生み出すのです。
だから「人前で話す」のは「怖い」のです。
考えてみれば
コーチングのトレーニングはそんなこんなの心理的課題を
乗り越えて身につけていく必要があるわけです。
あらためて
①正確な技術の伝達
②継続する仕組みづくり
③意欲に基づいた意志の育成
によって「動物脳」を飼い慣らすことの重要性を感じます。
…(続く)
研修委員:黒木雅裕
by y-coach_net
| 2008-06-15 01:54
| 黒木さんのコーチング