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小さなコーチングの大きなポイント…「コーチングの流れ」 5

「ただ話を聞かれる」という承認を受けたクライアントは、関心をもって話を聞いてくれたコーチに対して「この人は私にとって安全な人である」…すなわち「信頼感」を持ちます。そしてその信頼感がクライアントに「聞く耳」(リセプター=受容体)を生み出します。

「聞く耳」を持ってもらえなければ、どれだけコーチが合理的なメッセージを伝えてもそれが伝わることはありません。メッセージは「何を話すか」よりも「誰が話すか」が問題なのです。だからこそまずコーチはクライアントにとって「話を聞きたい人」になる必要がありそのもっとも簡潔な手段が「3分間キャッチャーになる」ことです。

実際私もコーチングや職場での対話では、私から相手へ向けたメッセージからスタートすることはほぼありません。まず相手の話を聞くための質問をする、たとえ10秒間であってもまず相手の話を聞くことから始めます。質問の精度が高ければそれこそ「10秒間キャッチャー」でも充分に機能します。

極論すれば指示命令をする時でも「今から指示命令をするけどいいですか?」と相手の状況を聞くことから始めるわけですが(答えが「はい、いいです」なら3秒間。その間「3秒間キャッチャー」になるのです)、そのことによって相手の緊張が解けコーチのメッセージを受け取ってもらえる脳の状態、すなわち「聞く耳」が作り出されるのです。

「聞く耳」を持たせるということはイコール「緊張を解く」ことができたということです。ぜひ皆さんも「3分間キャッチャーになる」ことを意識し「聞く耳をつくる」ことによって「緊張感を解く」対話からスタートしてほしいと思います。

…(続く)

研修委員:黒木雅裕
by y-coach_net | 2008-07-22 00:17 | 黒木さんのコーチング

ブログ… 「コーチはリーダーである。リーダーはコーチである」


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