挨拶論 (8)
2009年 02月 20日
そこで登場するのが物々交換だ。これがまたおもしろい。
まずは海の民と山の民での交換という単純な形で始まる。ほとんど接触が無いために、おたがいの相手に対する警戒感、恐怖感、不安感は僕たちが外国にいくときに感じるそれなどまったく比較にならないほど大きい。
相手がどんな姿形をしているのか、穏和なのか攻撃的なのか、急に攻撃や略奪を受けたりしないのか…情報の欠落は逆にさまざまな空想をもたらして、相手をより巨大なもの、あるいはより凶暴なものとして認知しただろう。
しかしそれでも、自分の海や土地では取れない生活必需品はひつようだし、やっぱり新しいモノや美しいモノ、あるいはおいしいモノもほしい。だからなんとか海のモノと山のモノを交換する方法を考えださないといけない。
最初に働きかけたのは海の民だ。山の民の領土に接する浜辺に海で採れたおいしいモノ、それはもちろん魚で、貝で、あるいは海草だったろう。なかなか気づいてもらえないが、粘り強く海のおいしくて役に立つものを浜辺に置き続けた。
山の民は最初はその意味がわからない。ささげものなのか、捨てるものなのか、陸上にモノを貯めているのか…。そして試行錯誤の中から、それは海の民が山の民とモノを交換したいためのメッセージだと気がつく。
「私たちはあなたたちと仲良くしたい。そしておたがいのモノを交換してより豊かになりたい」というメッセージすなわち挨拶だと。
…研修委員:黒木雅裕
まずは海の民と山の民での交換という単純な形で始まる。ほとんど接触が無いために、おたがいの相手に対する警戒感、恐怖感、不安感は僕たちが外国にいくときに感じるそれなどまったく比較にならないほど大きい。
相手がどんな姿形をしているのか、穏和なのか攻撃的なのか、急に攻撃や略奪を受けたりしないのか…情報の欠落は逆にさまざまな空想をもたらして、相手をより巨大なもの、あるいはより凶暴なものとして認知しただろう。
しかしそれでも、自分の海や土地では取れない生活必需品はひつようだし、やっぱり新しいモノや美しいモノ、あるいはおいしいモノもほしい。だからなんとか海のモノと山のモノを交換する方法を考えださないといけない。
最初に働きかけたのは海の民だ。山の民の領土に接する浜辺に海で採れたおいしいモノ、それはもちろん魚で、貝で、あるいは海草だったろう。なかなか気づいてもらえないが、粘り強く海のおいしくて役に立つものを浜辺に置き続けた。
山の民は最初はその意味がわからない。ささげものなのか、捨てるものなのか、陸上にモノを貯めているのか…。そして試行錯誤の中から、それは海の民が山の民とモノを交換したいためのメッセージだと気がつく。
「私たちはあなたたちと仲良くしたい。そしておたがいのモノを交換してより豊かになりたい」というメッセージすなわち挨拶だと。
…研修委員:黒木雅裕
by y-coach_net
| 2009-02-20 19:55
| 黒木さんのコーチング