挨拶論 (13)
2009年 03月 11日
今、人は、何が正しくて何が間違っているか、何が美しくて何が醜いか、何が大切で何が不要なのか価値が混乱した時代を生きている。いろいろな価値がもてはやされては消費され、その瞬間瞬間にあっというまに陳腐化していくのだから、価値の相対化もムリない。
だから今は、誰が誰に挨拶するのか、何を挨拶したらいいのか、どう挨拶するべきなのか、誰もわからなくなっている。今まで与えられていた挨拶の常識をみんな信用できなくなっているし、そもそも挨拶は、危険なんじゃないかと思い始めている。挨拶の価値も相対化してる。
都会の地下鉄の人々の表情を思い浮かべてほしい。単なる無表情ではなく、無表情の上にさらにもうひとつ仮面をかぶせたような無表情…それが今日本で不特定多数の他人とふれあう場所での標準的な表情なのだ。その表情の前では挨拶も途方に暮れるしかない。
地下鉄の無表情は、今の日本人の心象風景を象徴するひとつの典型だが、そんな無表情は当然、人をするどく冷たい壁で孤立させる。誰が悪いわけでは無いのだが、豊かになった日本では、自分や他人を孤立させることによって自意識を守る世界を選んでしまった。
今挨拶はそんな時代のまっただ中でたたずんでいる。
…研修委員:黒木雅裕
だから今は、誰が誰に挨拶するのか、何を挨拶したらいいのか、どう挨拶するべきなのか、誰もわからなくなっている。今まで与えられていた挨拶の常識をみんな信用できなくなっているし、そもそも挨拶は、危険なんじゃないかと思い始めている。挨拶の価値も相対化してる。
都会の地下鉄の人々の表情を思い浮かべてほしい。単なる無表情ではなく、無表情の上にさらにもうひとつ仮面をかぶせたような無表情…それが今日本で不特定多数の他人とふれあう場所での標準的な表情なのだ。その表情の前では挨拶も途方に暮れるしかない。
地下鉄の無表情は、今の日本人の心象風景を象徴するひとつの典型だが、そんな無表情は当然、人をするどく冷たい壁で孤立させる。誰が悪いわけでは無いのだが、豊かになった日本では、自分や他人を孤立させることによって自意識を守る世界を選んでしまった。
今挨拶はそんな時代のまっただ中でたたずんでいる。
…研修委員:黒木雅裕
by y-coach_net
| 2009-03-11 22:38
| 黒木さんのコーチング